「設立直後の第一歩」— 南城DMO × 加賀市観光交流機構 視察研修レポート
well f.m. ファウンダー・理事 善井 靖
南城市でのDMO登記が整い、いよいよ“走り始め”の段階へ。
設立直後の最初の受け入れとして、加賀市観光交流機構の視察研修が決まりました。今回の橋渡しは、私(善井)が 加賀側の「観光振興プラン策定」を担当しているご縁から実現したものです。南城の官民連携DMOモデルを現地で共有し、相互に学ぶ機会にしていきます。
目次
- なぜ今、この視察なのか
- 3日間のプログラム(ハイライト)
- Day1|12/1(日) 到着日
- Day2|12/2(月) 視察メイン日(座学+現地)
- Day3|12/3(火) 仕上げ(滞在・循環・人材)
- プログラム設計の視点(南城→加賀へ共有したいこと)
- well f.m. としての役割
- 今回の視察で目指すアウトカム
- おわりに
なぜ今、この視察なのか
加賀市にとってのゴールは大きく二つ。
- 観光振興プラン策定のヒント獲得(財源確保・地域連携・DXの実装)
- 官民連携DMOの実例研究(南城市での“市民・行政・事業者”の合意形成、組織体制、事業運営)
一方の南城にとっては、設立直後の視察モデルづくりの第一歩。
「どのように受け入れ、何をお返しできるか」を整理して次回以降の視察メニューを磨き上げる実践機会でもあります。
視察目的:南城市DMOの組成経緯、官民連携、財源確保モデルを学び、今後の体制強化・計画策定に活かす(加賀市観光交流機構・依頼書より)。
3日間のプログラム(ハイライト)
視察は12/1(日)〜12/3(火)の3日間。拠点はユインチホテル南城です。
2日目が座学・研修の中核、3日目は現地視察と意見交換で締めます。
Day1|12/1(日) 到着日
- 夜、南城到着(ユインチホテル南城・チェックイン)
Day2|12/2(月) 視察メイン日(座学+現地)
午前:座学(司会:善井)
- 開会あいさつ(代表取締役)
- DMO設立の経過報告(南城市役所)
- 観光協会からDMOへの統廃合レポート(観光協会)
- 事業モデル解説(監査役・善井)
- 全体質疑
午後:現地視察
- 百名エリア:地域の歴史・資源の見立て、海岸景観の保全と観光の調和
- 百名伽藍:施設見学と“滞在価値の磨き上げ”ディスカッション
- 斎場御嶽〜がんじゅう駅:ガイド付きツアーで“受け入れの要諦”を確認
- 工房体験(漆喰シーサー):“おたすけツーリズム” にも通じる参画型コンテンツの検証
- 夜:懇親会(地域事業者とのネットワーキング)
Day3|12/3(火) 仕上げ(滞在・循環・人材)
- 早朝ウェルネス(ヨガ):滞在価値×健康の導線体験
- 農園での“沖縄コーヒー体験”:一次産業×観光の収益化モデル
- ランチ交流後、空港へ移動・解散
依頼書では、座学:DMO経営体制・財源確保・観光DX・地域連携を主テーマに設定。
プログラム設計の視点(南城→加賀へ共有したいこと)
- 官民市“ハイブリッド資本”:行政・市民・市内外企業の参画設計と合意形成プロセス
- 二事業部体制:マーケティング事業(収益)/観光事業(公益)の両輪運営
- 観光DXの実装:予約・決済・在庫・回遊データの可視化とKPIに基づく改善
- コンテンツの磨き上げ:農泊・ウェルネス・文化体験・工房連携などのローカル価値化
- 市民参画の仕組み:市民株式・NFT発行を通じた“応援者→共創者”への転換
この骨子は、南城市の実践を“仕組み”として伝えることを狙っています。
well f.m. としての役割
私は両者のブリッジとして、
- 事前ニーズ(加賀側の課題・関心)を整理
- 南城側の解説ポイントや現地動線を調整
- 当日ファシリテーション/質疑の設計
までを一気通貫で担います。視察は“見る”だけでは価値が薄い。「持ち帰って現場実装する」ところまでご一緒するのが目的です。
今回の視察で目指すアウトカム
- 加賀市:財源確保と官民連携の設計ノウハウを自地域に移植(観光振興プランの精度向上)
- 南城市:“設立直後の視察モデル” を標準化(受け入れメニュー/教材化/料金設計/評価アンケート)
受け入れの形式・謝金・経費取扱い等は、依頼側予算での負担を原則とし、運営実務は南城側で調整します(依頼書記載)。
おわりに
設立直後のいち早い訪問は、“地域が地域を励ます”象徴的な出来事です。
南城も加賀も、それぞれに課題と可能性を抱えています。だからこそ、現場で学び合うことに意味がある。
この視察を起点に、実装に強いネットワークをひろげていきます。


